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 こんにちは、葉明です。

 昨日から、通販予約のお問い合わせをいただき、ありがとうございます。
 予想以上に譲と白龍も希望される方が多く、面食らっています(笑)
 こちらはそう多くは刷らないのですが、予約いただいた分は確保しますので、ご安心ください。


 既刊の在庫移動についてお知らせを。

 カーマインローションの特典本はあと10になりました。
 ヒノエ本「恋情」が完売となりました。

 ありがとうございました!



 実はちょっとした事情があって、メールフォームを増設したのですが、「これも書かなきゃだ」「あれを忘れてた」と試行錯誤しています。
 めんどいわねえ。

 分かりにくかったら教えて下さいね。


 
 最近、コメントが来ないなーって思ってた方が、軒並み体調を崩してらしたっていう恐ろしい秋・・・・・・
 皆様大丈夫ですか?
 真っ先に倒れた葉明が言えたことではありませんが、心配です。
 厄日かという頻度で怪我に見舞われた方もいたし、無理をせず、気を付けて下さいね(^^;


 その中で、弁慶とリズ先生の発刊予定は、と聞かれました。
 リズ先生は3月の春コミですね~。玄武フェア~
 そして、弁慶は・・・・うん、これも出す気なんですが、いつとは決まってないな。終了じゃないですよ~
 何せウチには、弁慶がないとしょんぼりする鉄子嬢がいるからね!

 ですが、どちらも冬まではきつきつなので、よっぽど突発コピー本!とならない限りは春以降かと思われます。
 でも、再録本はいいですね。



 そんなこんなで、昨日那由多がうなっていました。
 カレンダーの〆切がきついと。・・・・・・私、大分前に言いましたよね?

 〆切を緩くすることは可能なんです。
 でも、そうするとね、那由多さん・・・・・アナタ11月末までの〆切の新刊の数、すごいですよ?

 と、申しましたら・・・・


「え、エクシリア2-!!(11月発売)」
「う、うん、でも前からここはきついから前倒しなよって私・・・・・」
「何でそんな書くの?!馬鹿なの?馬鹿じゃないの?!」
「う、うん…でもほら走ってないとさ・・・・?」

「ばかじゃないの?!」

 ――――馬鹿は承知の上でございます。


「減らす・・・・?」

 那由多さんにお伺いを立ててみる。
 ものすごーく最悪、減らせるものもないわけじゃない。基本、桜宵の読者は寛容です。ありがたい。



「・・・・・・・・・・・・・・・・描くけども・・・・・(涙目)」



 那由多さんも職人気質です。ありがたい。
 那由多さんは半泣きのまま、「泰衡と銀のバカヤロー!」と泣き去って行かれました。
 カレンダーも彼らはほぼ初描きのため、書き下ろしは必須なのですね。


 でもホント・・・・どうするのかなあ・・・・

 色々と楽しいです。
 主に那由多の泣き顔が(にこ)



 まあぼちぼちやっていきます。


 
 とりあえず先に進みます。
 那由多だけに頑張らせておくことはできませんからね。


 そんなわけで、今日はこのあたりで。
 本日も拍手・ご来訪、誠にありがとうございました!


 下に消しちゃう前々回の拍手を畳みます。
 よろしければどうぞ。

拍手[3回]


ヒノエは、意地悪だ。
望美はきゅっと眉根を潜めた。





きみ、攻略マニュアル・収集開始!







弁慶の場合。



「ヒノエの攻略法ですか?」
「はい、ぜひ教えてほしいんです」


まずは同じ朱雀で親戚の彼から。
望美は意気込んで頷き、弁慶は明るく優しく微笑んだ。


「まず、色仕掛けは厳禁ですね」
「え、そうなんですか?」
「ええ」


もとより色仕掛けなんて自分にできるはずもないが、一番最初に否定されるとは思っていなくて、望美はびっくりした。
弁慶は微笑んで頷く。


「そんなの彼は慣れていますから」
「なるほど……」
「……勿体ないですし」
「ん?何か言いましたか、弁慶さん?」
「いいえ」


にっこりと弁慶は微笑み、望美の頬をやわらかく撫でた。


「君が君らしくしていれば、きっとヒノエは落ちてきますよ」


望美はここでむうと顔を顰めた。
弁慶はきょとんとする。これで宥められると思ったのに?
望美は勢いよく立ち上がった。


「それじゃダメだったから言ってるんです……!」
「駄目?」
「はぐっ…し、失礼します!」


うっかり何かを言いかけた望美は、勢いよく退散した。






敦盛の場合。



「……ヒノエか……」
「はい、ヒノエくんです」


敦盛は重々しく頷き、望美も重く頷いた。
場所は滝の流れる神社内。
話があるとお願いしたら、ここなら余人には聞かれにくいと誘われた。

……確かに。
耳を澄ましていなければ、至近距離の敦盛の声だって拾いづらい。

(敦盛さんは平気なのかな)
(怨霊って耳もいいのかな)

真面目に考え込んでいるらしい敦盛を見つめながら、つい思考が余所にずれるのは望美らしいと言えなくもない。



「……やはり、その」

敦盛がわずかに頬を赤くする。

「色仕掛けなど…いや、あなたがそんなことをする必要はないのだが……」



望美はここで変な顔をした。
色仕掛けがいい?
まさかヒノエと親しい二人の意見が真っ向から割れるとは。


「弁慶さんは厳禁だって言ってましたけど…」
「……そうなのか?では、他に何が……」


敦盛からすれば、相手は才も財も何もかも兼ね備えて不自由ない存在である。
欲しがるとしたら、色。
それも、望美だろうと思ったのだが、厳禁?
……ではほかに何があるのだろう……?


「それは……わかりませんけど、そもそも色仕掛けが私にできるかどうか」
「い、いや。あなたはそこにいるだけで十分……」
「ふふっ、弁慶さんと同じことを言う。優しいですね、二人とも……」


望美は慈愛深い微笑みを浮かべながら、心の中で困った。
事態の解決には向かっていない。
他に誰に聞けばいい?


「そ、そんな。私は、その、そんな風に言ってもらえる存在などでは……」
「そんなことないですよー!敦盛さんは、優しいです」


断言して、望美は困って宙に向いた。
ホント、次は誰に聞こう……本人?

思いついたら行動は早かった。
望美はもともと直行人間である。



「あ、み、神子っ!?」
「ありがとう、敦盛さん!私、本人に聞いてみます!」


敦盛が止める間なんてありはしない。
望美は一目散に、ヒノエのもとに駆けていった。






ヒノエの場合。



「どうしたの、憂い顔でさ」
「……ヒノエくん」


意気込んだ、ものの。


(ヒノエくんがヒノエくんの攻略方法なんて教えてくれるわけないよね……)


望美は僅かばかり項垂れた。

……意地悪なヒノエ。優しいヒノエ。
どちらのヒノエも、望美には不意打ちでもなければ「秘密」を自分からは打ち明けてくれない。
本当の味方にはなってくれない。

そしてたとえなってくれても―――


「何でも、ないよ」
「何でもないことはないだろう。何?気になるから言ってよ。些細なことでもさ」


望美は矢継ぎ早な言葉にそっと苦笑をにじませた。
ヒノエの言葉が早くなるのは、本当に心配してくれているとき。
普段から気遣ってくれる人だけど、本当に心配な時だけ、ヒノエはほんの少し、早口になる。
そんな小さな違いを見つけるのが嬉しくて。
好きで。







『行け!早く……!』








「……何でもないよ」


望美は精一杯で微笑んだ。


味方にしたいなんて、思っちゃいけない。
傍にいて欲しいなんて思っちゃいけないんだ。


だってあなたが好きだから。



「望美…」
「いこ、ヒノエくん!」




きみ、攻略マニュアルは作成不可能。
これから先は神のみぞ知る。





 甘いのは書いていたので、片恋風味。
 ヒノエは片思いしている方がカッコいい(^^;

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