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 こんにちは。
 2009年も残すところ、あと14時間です・・・・


 去年の今頃の日記を読み返してました。
 村主選手の快挙に喝采し、今年と同じく年賀状に追われてました(・・・・)
 去年行くかも、と言っていた冬コミにも今年は受かっている。
 いつも通りなようで、やはり毎年何かが違いますね。
 当たり前だけど、しんみりしました。


 今年は葉明にとって、悩みの多い年でした。
 このまま進むか、逃げてしまうか。
 いろんな道を模索した年です。
 たくさんの方の声が支えになり、サイトの更新やオフラインの発行が楽しみになって、なんとか元気に過ごせた気がします。

 去年のクリスマスは熊野に行っていたようですが、そこで思い付いた「妄想で終わる予感大」だったヒノエは「恋情」としてオフライン化されていますね。
 引き換え、そのころ書きたかった忍人の「純白の花」はどうも出せそうにありません・・・・。
 需要があまりに読めません。
 冬コミでアシュヴィン、初出じゃなかったとはいえ、3冊だったんですよ、3冊!アシュでさえ!!
 「純白の花」はおそらくコピーでは無理。
 となるとお蔵入りでしょうか・・・・考え中です


 お蔵入りと言えば、和議本です。
 書いてすっきりした、・・・・んですよね。
 出すのどうしようかなあ・・・・。
 

 お蔵入り予定が陽の目を見たのが「秘メ事」です。
 那由多さんのイラストにノックダウンで発行を決めました。
 

 来年はどんな年になるでしょうか。



 辺境サイトにもかかわらず、足を運んで下さる皆様には、本当に感謝しています。
 来年もよろしくお願いします。


 それでは皆様、よいお年を!

 

 ※アンケートは一度に複数投票のバグがあったとかで停止になっていたので撤去しました^^
  ご協力ありがとうございました!

 ※拍手は現在3種(知盛・弁慶・ヒノエのランダムです)


 

拍手[5回]


元旦 in京

 

 

新しい年が来て、望美は新しく誂えてもらった表着に袖を通す。
望美の顔立ちを引き立てる、華やかな紅梅のかさね。
望美の側近く控えていた女房の楓が、ほうっと息を漏らした。

 

「よくお似合いですわ、桜様」

「そう?……ちょっと派手じゃない?」

 

望美は首を傾げる。

どうもいつもの時子の趣味とは違うような。

 

「お似合いですわ」

「………」

 

妙にきっぱりとした楓の態度に、望美は胡乱気な顔をした。
まさかとは思うが……奴か…?
望美の思いつきを裏付けるように、聞こえたのはひそやかな忍び笑い。

 


「……知盛…」

「そう……嫌な顔をするなよ…」

「し、してないよ!」

 


そうか…?と、言いながら、知盛はそのまま望美の部屋に居座る。
入れ替わりに楓が出ていくのを、望美は止めようとして、やめた。


きちんと向き直り、知盛に優雅に礼をする。

 

 

「あけましておめでとう、知盛」

「……ああ」

 

 

ございますは省いていても、知盛にさえ文句のつけられない貴婦人の所作。
異世界から来たという、礼儀も知らない少女はいつの間にか磨かれて、美しい珠になっていた。


――――望美がこの世界に来て、かなり経つ。
情勢は変わった。
再び福原に返り咲けたとて……

 


それでも変わらないのはこの男くらいだ。
そして自分との関係。
と、望美は思う。

それは知盛も同感なはずだった。

 


望美だけは、そう思っていた。

 


恋情のいささかも浮かばない凛とした眼差しに、知盛は低く哂う。


見飽きない存在がいるから、この世界に自分はまだ留まっていられるのだ。
いつか望美が落ちたら、自分は望美に飽きるかもしれない。
そうなったら自分はもう何にも興味が持てなくなるのではないか、とさえ思う。

 

知盛でさえ、そう思っていた。

 

 

この先、すべてが変わっていくことを、二人とも知らない。

まだ二人とも、箱庭の中にいた。

 

 

知盛はふと、望美の纏う表着を見つめる。
時子が選ぶ横、意見を求められて、戯れに選んだそれ。
あざやかでいて明るすぎない赤は、どこか血の色を思わせた。
それがひどく、似合う。

 


「……何よ。やっぱり似合わない?返してもいいわよ」

「いや……」

 

この手応えが気に入っていた。
落ちない花。

落ちてくれるなと、このとき知盛は思っていた。

 

 

「……男が着物を贈る意味を分かっているか?」

 

 

望美は緩く目を見張り、ふ、と勘づくと、それを肩から滑らせて落とした。
そのまま脱兎のように逃げていく。

 

すれ違った時の、赤い頬がいやに知盛の目に残った。
これほどにあざやかな着物の赤よりも。

 


知盛は抜け殻になった表着を拾いあげた。
ほのかに薫る香。

 

 

 

新年がこれほどに楽しみな年はなかった。
だが、この年、大きく運命は動く。

 
 


――――今も、知盛の部屋には空蝉は残る。

それは鮮烈な恋の形見。




――――――――――――――――――――――――――

 
 要は怨霊姫 将臣END後ですね。
 途中は上巻のあたり。

 葉明を刺激しないと、悲恋テイストが量産されます(笑)
 


 

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