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 こんにちは、再び葉明です。
 
 ・・・・・・おかしいな、筆は滑らない予定だったのに?


 ほとんど組みあがりましたので、抜粋にまいりました。
 ・・・・・・あれ???


 将臣受難の編・って感じの抜粋箇所。
 嵐の籠絡の後、なしくずしに望美は知盛のもとにとどまりますが・・・・・?

拍手[2回]



「あっ、と、知盛っ……!」
 望美の声が陥落間際の色を見せた、その時。
 ガンガンガン!と、無遠慮な金属をぶつける音が響いて、知盛はその動きを止めた。
 望美も慌てて知盛から離れ、言うことをまったく聞かない男を睨みつける。
 暫くタイミングを計っていたのだろう。
 衾を乱暴に開けて、塗籠に光を差し込ませたのは将臣だった。
 将臣は入るなり、知盛の襟元を掴みあげた。
「知盛、このやろう!今日は参内してくれって言っただろうが……!」
「ああ……そうだったか、な…」
「望美もちゃんと放り出せ!こいつを甘やかすな!」
 適当な返事を返す知盛にキレた将臣の矛先は、望美にも向かった。
 とばっちりで怒られた望美は、衣の中、埋もれるようにして幼馴染の怒りを受け止める。
「い、いつもちゃんと怒ってるよ…」
「それじゃ聞かねえだろうが!」
「うー…」
 確かに、と、望美も思うのだ。
 知盛に結局流される望美も悪いのだが、知盛はあまりにも言うことを聞かない。
 思えば、熊野で出会う知盛も相当難儀したが、なんだかんだで動いてくれていた気がする。
 将臣には「よくあいつを動かせるな」としきりに感心されたものだ。
 だが、改めて考えれば、それは知盛が将臣には気を許し、望美には距離を置いていた証左に過ぎない。
 あの知盛にとって、自分には確かにどこまでも敵としての価値が一番に付されていたのだから。
 そう思うと、より扱い難くなったこの男に、馬鹿馬鹿しいことだが……愛しさを感じてしまうのだ。
 結局それも理由で流されてしまうのだから、将臣たちにとっては迷惑この上ないだろう。
 ―――そんなとき、ふと思うのだ。
「……京邸に帰ろうかな……」
 望美の呟きに、直衣をある程度まで着つけ始めていた知盛と、女房を手配させていた将臣の動きが止まった。
 声に出していたつもりのない望美は、突然動きの止まった室内に驚く。
「ど、どうしたの、二人とも…?」
「……いや。今は時間がないから後だぞ、知盛っ」
 将臣が知盛をせかした。
 知盛は暫く黙っていたが、そのまま黙って行ってしまった。将臣も後に続く。
 独り言をつぶやいた自覚のない望美は首を傾げた。


 和議の後、帰ってきたら、望美が知盛と一緒にいるんだ。
 将臣君はどれほどびっくりなさったことか・・・・・(涙)

 甘い知盛はこっち。
 望美さんはこっちでは天然+気がより強そうなイメージです。

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