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 こんにちは。
 昨日は午後から11時まで、連休を休むための仕事に忙殺され、脱稿は午前2時となりました。
 弁慶SS、銀本、脱稿です!


 弁慶は当初考えていたネタを、先に書くのを禁じられた余波ですっかり忘れ、ぶっつけ本番一筆書きでした。
 タイトルは「幸せバトル」。
 弁慶さんスキーの方は、これだけでも取りにいらっしゃるか、取り置きを言っておいてくださると嬉しいです。
 新年ネタなので、そんなに多くは刷りません。


 一応・・・一応、スケジュールどおりです。
 今日からは本業最優先、原稿は封印の方向で進みます。
 よかった・・・・間に合って・・・・・。


 通販の発送も、荷物の関係上、12日以降になると思います。
 ご了承くださいませ。


 とりあえず連絡事項まで・・・
 なんとゆーか・・・低稼働率の葉明にこの冊数は無謀でした・・・・・。

 拍手がいつもより多く、励ましなのかな?と、嬉しくお見上げしておりました。
 最中にコメントを下さった方々もありがとうございます!

 では、ひとまず・・・・

 本日も拍手・ご来訪、誠にありがとうございました!


 

拍手[1回]



 
 離れに寝かされた銀は、急速に熱が上がっていくのを感じていた。
 総じて、風邪というのは自覚すると重篤になるものだ。
 逆に言えば、無視すれば何とでもなる。
(……立っていれば平気ですのに……)
 熱い息を吐きながら、銀はそう心の中で呟いた。
 すごい剣幕でここに追いやられてしまったが、泰衡の机にはまだまだ書類が山積みだったはずだ。
 鎌倉との停戦が成ったとはいっても、まだまだ折衝は続く。泰衡はその渦中にいるのだ。
 ただでさえ休むことのない主人を置いて寝込むのは心苦しくてかなわない。
 それに―――この自分の惨状をあの方が知ったら……そう思うと、いてもたってもいられなくなる。
 だがその一方で、甘い夢想が胸を焦がすのだ。
 あの方は―――望美は心配するだろう。
 きっと目に涙を溜めて、枕辺に駆けつけて下さる。
 そして、柔らかな慈愛あふれる手のひらが、自分の額や頬に伸び―――
「……駄目ですね。うつってしまう。それに……」
 耐えきれない。多分。
 いつもならともかく、こんな……夢現の状態では、何がきっかけで理性が瓦解し、望美に何かしてしまうとも限らない。
 普段、銀は望美に必要以上触れぬよう自制していた。
 荼吉尼天を倒し、戦いを終わらせる中で心を通わせた白龍の神子と銀は、恋人になった。
 身体の繋がりも……ある。
 だがそのときも、極力身に触れぬよう、望美が不快な思いをしないよう細心の注意を払っていた。
 優しい想いだけで触れられるよう、自分の汚れで望美を汚してしまわないよう。
 だけどこんな状態では……そこまでの注意は払えないだろう。自分が我慢出来る自信はない。
 なのに――――彼女は来てしまった。
 姿が見えなくても、声が聞こえなくても、銀にはすぐに分かるのだ。
 パタパタと銀の心を躍らせる軽快な足音。
 ああつまづかれた。すぐに起き上がられる。
そして……。
「銀―――っ!大丈夫ッ?」
 バタバタと駆けてきた望美が、豪快に御簾をかきあげ、中に飛び込んできた。
 銀は出来る限りで微笑んだ。
「……神子様……ご足労、申し訳……ありません」
「そんなこと―――この間の、雪の、せいなんじゃないの?私のこと庇ってくれた……」
 銀の想像の通り、望美は泣き出しそうに瞳を潤ませて、心配そうに額の熱を測るように手を伸ばしてくれた。
 ―――駄目だ。
「お気遣いなく。私が惰弱なだけですから……」
「そんなことないよ……!銀は、呪詛の種を埋められてて本調子じゃないのに、雪を被っちゃったから……」
「だとしても。―――神子様、どうぞ心配なさらないで下さい……」
 望美の手を指先だけで止めて、銀は首を振った。
 小さく触れた指先だけで、甘く痺れが走る。
 指先から望美の清冽な気が伝わってくる。
これとは逆に、自分の気も望美には伝わってしまっているのではないだろうか。
 黒く穢れた、望美の気とは正反対の、自分の色で。
 それは。
 
 望美の白を蝕みはしないだろうか。
 その輝きを、覆い隠してはしまわないだろうか。
 
 そんな聖人めいた心配をしながら、心の底ではそうなればいいとも思っているのかもしれない。
 浅ましい、自分―――
「心配するよ……!だいたい何っ?こんな寒い離れに!泰衡さんってば……!」
 銀の心の中には勿論気づかずに、自分を制するための銀の指をぎゅっと握って望美はぷんぷん怒った。


 望美登場シーンから。

 泰衡さんがなぜか黒さを緩和してくれました。
 あんなに真っ黒クロスケなのに・・・(笑)

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