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 こんにちは、葉明です。

 取り置き・予約のお申込み、誠にありがとうございます。
 何というか、さすが知盛・・・・・・!
 明後日まではさすがにオールグリーンとか思ってましたが、ちょっと雲行きが怪しくなってきました。
 冗談抜きでヒノエの2倍です(・・;
 ヒノエだって来てないわけじゃないのに!!


 ここしばらく、知盛が主役からは遠ざかってましたからねえ・・・
 悠長に構えてた葉明はびっくらぽんですよ・・・


 確実性を求める方は、春コミでもなるべくお取り置きをお願いします。
 さすがに当日5部とか避けたいんですけどね・・・




 うたプリもお申込みありがとうございます。
 CPがバラバラなので、1冊ずつのお申し込みが多いかと思えば、そうでもないです。
 うたプリ、みんないい子ですもんね。
 リューヤさんも思った以上に書いてて楽しかったです。
 うん。


 さて、今日はうたの☆プリンスさまっ♪本の抜粋です。
 冒頭かな?
 お楽しみいただけると嬉しいです。

 
 早く全文に会いたい、って言っていただけてとても嬉しいです。
 私も早く会いたいよ(^^;
 

 ではでは、また。

 本日も拍手・ご来訪、誠にありがとうございました!

拍手[2回]






「………はあ…」
 早乙女学園の片隅、中庭に置かれたベンチで七海春歌はため息をついていた。
 噴水が夕焼けを弾いてきらきらと飛沫をあげている。
 いつもならそれだけでメロディが浮かぶのに、それも今の春歌には無理だった。
 心が弾まない。音楽が紡げない。
 すべては今朝知らされた、ある一報のせいだった。
「ふう…」
「―――大丈夫か、七海」
 再び、重いため息を春歌がついたとき、目の前に何故か湯呑が差し出された。玉露のどこか甘い風味が鼻をくすぐる。
「あ、聖川様……」
 反射でそれを受け取ってしまってから、春歌は目の前の人物を見上げた。
 もしかして、心配してくれているのだろうか。端正な顔が僅かに曇っている。
 クラスメイトであり、友人である聖川真斗。
 彼だって、こんな風にしている暇はないはずなのに。
「……大丈夫です。ちょっと驚いちゃっただけなんです」
 これ以上心配させまいと、春歌は無理な微笑みを浮かべた。
 より心配させてしまうかもしれないが、表情を装うことに不慣れな春歌にはこれが精一杯だ。
 真斗も深くため息をついて、春歌の横に腰を下ろした。
「まあ急だったからな……」
「はい…」
 早乙女学園は、アイドル養成を目的とした学校である。
 一年間、作曲家コースとアイドルコースの者でパートナーを組んで研鑽を積み、卒業オーディションで優勝すれば、即デビューすることになる。
 もちろん、脱落者は数多い。
 課題の多さ、あるいは共に学ぶ者とのレベル差に自らの限界を悟り、自分からやめていく者もいる。
 ここは、入学することも卒業することも難しい学校なのである。
 ……今朝、春歌のパートナーは登校してこなかった。
 そして、担任の月宮に、春歌は言い渡されたのである。彼の校則違反による退学を―――
 入学して一カ月。
 あまりに呆気ない、あまりにも寂しい幕切れである。
 確かに、そこまで春歌に協力的な歌い手ではなかったが、少しずつ彼のこともわかってきていたのに……。
 つい、ぽつりと愚痴がついて出た。
「……もっと早くに、私が…ちゃんと気づいていればよかったんです」
 真斗が顔を上げる。
「ちゃんと気づいて、止めていれば。そうしたら、きっとこんなことには……」
 春歌の表情は僅かに歪み、口調こそ淡々としていたが、泣きそうなのを堪えているようにも見えた。
 少なくとも、真斗の知る春歌は、こんなことを言う少女ではない。
 だから―――わざと、きつめに言った。
 呆れたように。
「―――知っていたら止めていたのか、君は。人の恋する気持ちを?」
「……っ」
 春歌の肩が僅かに揺れた。真斗はそれを見つめながら畳み掛ける。
「ああ、俺も愚かだと思うさ。勿体ない。君ほどの作曲家と組む幸運に恵まれながら、あっさりと校則違反を犯すなんて言語道断だな。彼も馬鹿なことを―――」
「馬鹿じゃありませんっ!」
 さっきまで、萎れかけの花のように項垂れていたのに、すごい剣幕で春歌は真斗に食ってかかった。
「き、きっと、本当に誰か―――誰かを歌よりも好きになってしまったんです!馬鹿なことなんて、そんなっ…」
 春歌の目に、涙が滲む。
「……そんなこと……」
 きっと、パートナーの、相手のことさえ知らないのだ。
 声は小さく萎んでいく。
(俺も彼のことは覚えていないな。君の……パートナーということくらいで)
 競争心の強い男だった気がする。
 ……学園は、一年を過ごす揺り籠のようでいて、周りがすべてライバルのようなものだ。
(七海や四ノ宮、一十木のように友誼を結べるような存在ばかりではないものな…)
 現に、七海とは友人でも、七海のパートナーとはそうではなかった。
 彼は、周りと馴れ合うのはごめんだと言って、橋渡ししようとした春歌に文句を言っていた。
 共に歩むためには、個人の性格ばかりではなく、音楽的なことも重要になってくる。
 パートナーはくじ引きで決まってしまった。
 望む相手ばかりではない―――志向が異なってさえ、それを合わせていかなければならない。
 音楽も心も、重ね合わせて卒業オーディションに挑んでいく。
 あるいは、そこまで歩み合えなければ、夢は終わる。
 真斗はそっと、春歌の肩に手を置いた。




 ちょこっとシリアスに進みますが、要は真斗はどんなルートでも春歌のことが好きなんだろうなあという・・・

 前作で、レンが春歌をとっちゃったので、ちょっとした罪滅ぼしでした。
 姐様は早くトキヤが書いて欲しいらしいです。

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