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 こんにちは、葉明です。

 上の日記にも書いておりますが、メール不着の件、再送いたしました。
 ご確認くださいね^^

 今日アップしたのは、特典本です。
  

 姐様に、ペーパー第一弾で遙かの方も提出しました。
 敦望前提でヒノエが友情出演。
 楽しんでいただければ嬉しいです^^

 あとふたつ・・・!



 今日は、原稿しつつフィギュアを観ていました。
 といっても、速報はちょこちょこ知っていたのですが・・・
 あ、明日は絶対何も観ないから・・・・・・!!!

 頑張れ、ニッポン!


 とりあえずラストスパート、頑張ります♪


 本日も拍手・ご来訪、誠にありがとうございました!

拍手[1回]




 それは、穏やかな昼下がり。
 和議も恙なく終わり、この時空には平穏が訪れた。
各々がそれぞれの場所で、思い思いに過ごし始めた頃のことだった。





「………そうなんですよ」
 経正は、源氏の神子―――還内府の幼馴染である少女を前に重々しくため息をついた。
 この春に新しく築造された平家の邸は、ほとんどが六波羅にある。
 そのうちの一つ―――将臣の邸に顔を出していた望美を見つけた経正がお菓子を持ってきてくれたのが、話の発端だった。
 望美にとって、経正は平家の中でも馴染み深い人だ。
 いついかなる時であっても、まったくこっちの話を聞いてくれずに敵対関係から逃れられなかった惟盛や知盛とはわけが違う。
 平家の中でも彼とは、いつも戦うことを避けることができるのだ。
 それは、廻る時空の旅の中での、望美の大きな希望のひとつだった。
 そして、八葉の一人、敦盛の兄でもある。
 そんな関係から、経正と望美は、顔を合わせると話をするような良好な関係になっていた。
 とはいえ、こんな風に相談を持ち掛けられたのは初めてだったが。
「邸が完成したのですが、敦盛が帰ってきてくれないのです」
「それは、寂しいですね…」
 経正がしょんぼりと項垂れるのに、望美も頷いた。
 気持ちはよく分かる。
 ―――和議が成ったことは、いい。
 誰も失われなかったということだから。
 だが、その後、役目を終えたこともあって、八葉たちは各々の場所に戻っていってしまったのだ。
 まずはヒノエが熊野へ、そして、譲が一人で現代へと帰っていった。
 リズヴァーンや敦盛も鞍馬の庵に行ってしまった。
 ……正しいことだとは思う。
 でも、やはりそれは一抹の寂しさをもたらしたから。
「そっか……敦盛さん、平家の邸ができるまで先生の所にいるのかなって思っていたけど……」
 深くは考えていなかったが、そういえば期間とかは聞いていなかったような気がする。
 経正は一層しょんぼりとして項垂れた。
「よくしていただいている、というのは知っています。ですが、やはりせっかく平和になったのだから、と思ってしまうのは……私が弟離れが出来ていないせいなのでしょうか……」






 また、別のときに、こんな相談も持ちかけられた。
「―――――と、いうわけなんだ…」
「うーん……それはそうですよね」
 今度の相手は九郎だ。
 九郎の邸――堀川邸は、望美の住まう京邸の隣にある。
 八葉の任務を九郎が優先してくれていたときは、九郎の方が京邸に来ていたのだが、今は望美の方が午後の鍛錬などに顔を出すということが多い。
 その後、少しだけお茶をしたりする。
 案外、九郎はお茶を淹れたりするのがうまいのだ。
 その美味しいお茶が零れそうになる勢いで、九郎は望美に迫った。
「やっぱりお前もそう思うだろうっ?先生が何故敦盛と暮さねばならんのかと!」
 同じ玄武とはいえ、もう八葉の任務は終わったのだ、と、これが九郎の言い分。
 だけど、そんなのは建前でしかないのだと思う。
「んー、でも、先生は敦盛さんと生活するのに問題を感じてなさそうですよ?」
 リズヴァーンは口を噤むことも多いが、滲み出る空気で考えを察することはできる。
 敦盛を、リズヴァーンが拒絶していないことは明らかで、それは、九郎にも分かっていることだった。
「そ、それはそうだが…」
 いつもははっきり物を言う九郎らしくもなく、もご、と、九郎は口ごもった。
「しかし、その、やはり寂しいと言うか…」
「ああ……九郎さんは、確か先生と暮らしていた時期もあるんですよね?」
 望美は、ふと顔を上げた。
 ……何となく、九郎の言いたいことが分かってきた。
 九郎は何も、敦盛とリズヴァーンが一緒に暮らすことを嫌がっているのではないのだ。
 ずるい、くらいは思っているのかもしれないが、だとしても、結局望みは同じところに行きつくのだろう。
 要は―――
「九郎さんは、先生と一緒に暮らしたいんですね?」
「―――そうだ」
 妹弟子にあっさり見抜かれた羞恥で、九郎の顔は赤くなってしまった。だが、背に腹は代えられない。
 九郎は、顔を赤くしつつも言った。
「わ、我侭なのは百も承知しているが、俺も暫くは京にいられそうだからな。もちろん、その、無理強いはしないが―――できればこの邸に来ていただけたら、と…」




 二人の気持ちは痛いほどに分かった。
 寂しいのも、一緒に暮らしたいのも。
 自分も、二人と同じほどに彼らのことは大事な人だと思っているつもりだ。
 だが、役目を終えた自分とは違って、二人はホイホイと出歩けず、鞍馬の庵はちょっとした散歩に行くには険しい場所で、大事な人に彼らは会いにもいけないのだ。
 それは寂しい。つらい。
 その気持ちは、よく分かる。
 だから、つい、安請け合いをしてしまったのだ。
「分かりました!私に任せて下さい!」
 ―――と。




 特典本の冒頭抜粋です。
 ほのぼの本です。
 楽しんでいただければいいな~




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